パイロンターンの定説は本当か?
2008年7月3日
二輪車安全運転全国大会へむけての県代表選手の練習が始まりました。
私も、応援と称して、自分が走るために参加しています。(笑)
さて、ストレートパイロンでもオフセットパイロンでも8の字ターンでも、パイロンを回る時は、ターンの始め(入り)でパイロンに近づくのではなく、ターンの終わり(出)で最接近するラインを狙うようにと定説の様に指導されます。
でも、以前から疑問に思っていたのですが・・・
はたしてこれは本当に正しいのでしょうか?
もし、ターンのラインが定常円(半径・曲率が一定の円)であるなら、この説は間違いです。(^○^;)
←図から明らかなように、ターンの頂点でパイロンに最接近するラインが、走行距離が最も短くなります。
しかし、実際には定常円でターンする事は無理なんですよねぇ〜(^_^;)
というのは、例えば高速道路のカーブはクロソイド曲線というカーブになっています。
もしも、道路のカーブが半径が一定の円で直線と直線を繋いでいると・・・
直線部分から円周に入った瞬間にハンドルを急に切り一定の角度を保持しなければなりません。
次に円周から出るときには一瞬でハンドルを戻して直進しなければなりません。
これは、無理なハンドル操作が必要になり、カーブに入った瞬間に大きな遠心力がかかり、クルマの挙動は不安定になりますし、乗り心地も良くありません。
そこで、高速道路のカーブは、一定のスピードで走る車のハンドルを一定の速さ(角速度)で回し続けたときの軌跡を用いて設計されています。
この曲線は徐々に曲率が変化する緩和曲線で,クロソイド(clothoid)曲線と呼ばれています。
バイクでターンする時も、加速してきて直進の状態でブレーキング。
ブレーキングで速度を落としながらターンを開始。
この時、ターンの入りでいきなりハンドルの切れ角が最大になりバンク角が最大になるのではなく、ターンしながら速度が落ちハンドルが更に切れ込んでバンクして行きます。
すると・・・
←この図のように、ターンの入りの回転半径が大きく、後半が小さいラインになります。
すると、ターンの後半(出)で、パイロンに最接近するラインが最も短くなります。(^−^)v
という事で、パイロンターンは、ターンの出口で最接近するラインを狙いましょ〜!(笑)