- 2005/12/25
- 【カウル修理 パールホワイト塗装編】その後
一度完成した筈の塗装だったが、下の写真の○部分でオリジナルと再塗装の境目の色合いが若干異なっている事に気づいた。
GSX-R1000の「パールスティルホワイト」は若干青みがかった白なのなのっだが、その青みの具合が異なっていたのだ。
で、このカウルは別に使う予定も無いので、再塗装してみる事にした。(笑)
【カウルの割れの再補修】
前回も書いたが、パール塗装はプラサフ(白)+パールスティルホワイト+パールコート+クリアの4層塗装なので塗装膜厚が厚い。
なので、このまま更に上に塗装すれば、オリジナルとの段差が更に大きくなり、境界が目立ってしまう。
で、オリジナルの塗装面が現れるくらい、耐水ペーパー(紙やすり)で塗装面を研磨する。
この作業は、結構力が入るのだが、もともと薄くてがっしりとはしていないカウルに、更にマスキングと保護のために新聞紙を巻きつけ…↓
端が重くてユラユラとしなる状態でゴシゴシ研磨していたら・・・割れの補修部分にまたヒビが入ってしまった。(T_T)
で、ついでなので、裏からFRPで補修した。
今回は、おおかみさんに教えて頂いたように、グラスファイバークロスの方にFRPを塗ってから貼り付けたら、とても楽に綺麗に貼れました!\(^○^)/
これなら、無傷の状態より強度が増したように思えます。o(^o^)o
【色合わせ】
上に書いた様に、パールスティルホワイトは青みがかった白で、オリジナルの色だけを見ているとあまり感じないが、プラサフの白を吹き付けた時に、オリジナルの塗装面と見比べるとかなり青い事がはっきりと判る。
ところが、デイトナが販売しているパールスティルホワイトをあまり厚く塗ると、この青みがオリジナルより強くなりすぎるのだ。
逆に薄ければ、当然オリジナルよりも青みが足りなくなる。
従って、パールスティルホワイトは、仕上げ塗装の様に厚めに塗るのではなく、薄めに塗りながらオリジナルと見比べて重ねていく必要がある。
そして、パールスティルホワイトの上にパールコートを塗る訳だが、これは無色ではなく、パール(薄ぅ〜いライトグレー?)である。
つまり、パールスティルホワイトの上にパールコートが乗った状態でオリジナルと同じ色合いにならなければならない。
では、パールスティルホワイトを少し強めに(青みを濃く)塗っておけば良いかと言えばそうはならない。
濃くなった青の上にライトグレーが重なれば、結果的にトーンが暗くなってしまうのである。
何度も塗りなおして自分なりの結論としては、パールスティルホワイトをできるだけオリジナルに合わせて、パールコートは極力薄く塗る・・・というのがベストの様だ。
【下地作り】
カウルはデザインされていて表面の形状は平面ではない。
なので、オリジナルの塗装面が出るくらいに研磨すると、カドや出っ張りの部分は削れが深くなり、オリジナルの塗装の下のカウルの材質が現れてしまう。
このカウルの母材の色は「黒」なので白の中に部分的に黒い模様ができてしまう。
そのまま白のプラサフを塗っても色むらが出てしまう。
なので、一旦グレーのプラサフを塗って全体のトーンを揃える事にした。
結果、更に1層増えて5層塗装になってしまった。(^○^;)
【再塗装の境界線】
4層でもそうなのだが、5層塗りになって尚更塗装膜が厚くなり再塗装とオリジナルの塗装面との境界線の段差が大きくなってしまう。
この塗装を、普通にマスキングして行うと下図の様になってしまう。
塗装の境界はマスキングテープの上に盛り上がるように塗装される。
マスキングを外すと境界線の部分が盛り上がって尖がった様な形状になる。
境界のカドを耐水ペーパーやコンパウンドで研磨すると下の層の色が断面に現れる。
そして最下層のグレーのプラサフが黒っぽくハッキリと浮かび上がって境界線を強調してしまうのである。
そこで、理想的には以下の様に仕上て行く必要がある。
まず、最下層のグレーのプラサフを塗る。
境界線のカドを研磨する。
境界線から僅かに離してマスキングし、2層目の白のプラサフを塗る。
白のプラサフのカドを研磨する。
再度マスキングして3層目のパールスティルホワイトを塗る。
以下、パールコート・クリアと同様に繰り返す。
各々の層のカドを研磨しながら塗り重ねて、最終的に境界線の部分も5層が重なっている状態に仕上げる。
↑という形に仕上げられれば理想なのだが・・・実際にはそう巧くは行かない。(^○^;)
それに、パールスティルホワイトとパールコートは、色合わせをしながら薄ぅ〜く塗るために塗装膜が極めて薄いので、慎重で極めて繊細な作業が要求される。
【結論】
結局、結論としては、部分塗装はせずに全塗装をした方がずっと楽!(爆)