第20回:光の正体は?【恒星編】
さて、目に見える夜空の星の光の面密度、
つまり、光子の面方向の間隔がmm(10-3m)以下だとして・・・
(面密度=光子の数は106個/m2以上)
一方、その光を発した星までの距離は、
肉眼で見える最も遠い恒星で1万6000光年だそうです。
また、肉眼で見える最も遠い”天体”は銀河で、
有名なアンドロメダ銀河までの距離は約250万光年で、
肉眼で見える範囲の直径は13万光年。
時には、100億光年
(1010光年)もの距離から、ガンマ線バーストという強烈な光が届くこともあります。
で、2008年に観測されたガンマ線バーストは、
太陽の40倍ほどの大きさの恒星が発したそうで・・・
その半径は、約70万km(太陽の半径)×40倍=2,800万km、
光の速さで測ると、大雑把に切り上げて約100光秒で、
「光年」に換算すると、
100÷(365日×24時間×60分×60秒)=100÷31,536,000≒3×10-6 光年です。
恒星の光は、恒星の表面(球)から、
球状に膨らむように広がるので、
恒星の表面積に対して距離の二乗で光の表面積が広がり、
光子の密度は距離の二乗に反比例して拡散して薄くなり、
面方向の間隔は距離に比例して広がります。
なので、
恒星から放射された時点の光子の密度は、
地球に届いた光の密度の、
(恒星までの距離÷恒星の半径)2 倍、
光子の間隔は恒星の半径÷恒星までの距離倍になります。
ざっと計算してみると、
元々超概算なので、ここからは桁数だけ考えて・・・(^_^;)
光子の密度=(1010 ÷10-6)2=(1016)2 ≒1032倍
光子の間隔=3×10-6÷1010 ≒3×10-16倍
で、地球での光子の間隔が1mm(10-3m)以下として、
光子の密度=106×1032 =1038個/m2
光子の間隔=10-3×10-16=10-19
原子などのサイズがこれくらいなので↓
原子 | 10-10 |
原子核 | 10-15 |
陽子・中性子 | 10-15 |
陽子や中性子のサイズと比べて10-4=1万分の1、
原子と比較すれば、10-9=10億分の1です。(^○^;)
で、
光子と光子の間隔が、これ以下ですから、
光子のサイズは(あるとすれば)、
当然、これ以下のサイズになるハズです!
ちなみに、
液体水素の密度は約70kg/m3 で、
水素原子1個の質量が約1.66×10-27kgなので、
水素原子間のピッチは、
1÷70×(1.66×10-27)の3乗根=約3×10-10mで、
ほぼ、原子のサイズで密集している事になります。
また、
太陽の表面の粒子密度は1023個/m3だそうですが、
波長が数百nm(ナノ・メートル)=10-7mの可視光は、
1m3(1辺が1m)に、周期で107回分含まれているので、
光の1周期分は、1016個/m2となり、
粒子間の距離は平方根の逆数で10-8m。
なので、
ガンマ線バーストを起こした恒星での表面密度は、
太陽表面の1022倍=1兆の100億倍!
光子間の距離は10-11=1000億分の1になります。(^○^;)
一方、太陽表面の粒子密度は、
液体水素の水素原子密度の10-5=10万分の1、
粒子間の距離は100倍ほどと、
原子サイズの100倍ほどの間隔があるので、
光子を放出する原子が「最外縁の1層」のみとした場合、
原子は各々、原子の100倍の間隔が開いているという事になります。
つまり、太陽表面の様に大きな重力下で、
高圧高温であっても、
恒星の様なガス体は液体などと比べれば、
スッカスカって事です!(^○^;)
そう考えると、
ガンマ線バーストを起こした恒星の表面で、
これらの光子が原子から放出されるとして・・・
原子のサイズの10億分の1の間隔、
表面密度では1038/m個も放出されるって、
どぉ〜ゆぅ〜事でしょう!?(^○^;)
そして、
これほどの高密度な状態から、
10-32倍という希薄な状態まで、
光は『波』としての性質を維持します。
しかも、
光は何かに当たれば、
すぐに反射したり、吸収されてエネルギーに変化したり、
非常に強い相互作用を持っていながら・・・
この宇宙では、
数千億個(1011)の銀河それぞれに、
数千億個(1011)の恒星が含まれて、
1022個もの恒星が、強力な光を全宇宙へ向けて放出し続けている訳です。(^_^;)
ですから、
ある星の光が地球に届くまでには、
無数の光の波と交差しているハズなのに、
光同士は、周波数が異なっても、
波が合成され干渉しながらも、
全く相互作用なしに通過して、
元の周波数でで地球に届きます。
そして、
肉眼で見えるだけでも数千個の星の光が、
直径数mmの瞳孔で交差しても、
網膜には1個1個像を結びます。
これらの事を考えると、
もしも光が『粒子』であれば、
そのサイズは10-19m以下と、
原子核と比較しても想像を絶するほど桁違いに小さく、
原子同士はスッカスカなのに対して、
光子の空間密度は、恒星の表面では想像を絶するほど高密度です。
なのに、アインシュタインの光電効果の説では、
「1個の電子に1個の光子しか衝突しない」
なんて、
奇跡も奇跡、到底あり得るとは考えられないです!
やはり、電磁波は
「空間にエネルギーが一様に充填されていて、
粒子の様に飛び飛びの状態ではない」
と、考えざるを得ません。
そこで、私の結論としては・・・(^○^;)
電磁波は、
『相互作用のエネルギーそのものが波として伝わる現象』
であり、
『原子など他の物質との相互作用は、
その物質により一定の単位で行われる現象』
と考えますぅ〜。o(^0^)o
次回は、
いよいよ?
『移動する光源からの光の伝わり方』
・・・のつもり・・・(^○^;)
【続く】