第34回：移動する光源からの光【観測者編】

さて、前回は「移動する光源からの光の伝わり方」を、
２次元で表現しましたが・・・

今回は、光源の軌跡の軌道上ではない位置から観測した場合、
つまり、真正面や真後ろではなく、
斜めや横から観測した場合に、
観測者にどう見えるか？
を図解します。

さて、この状況を、もう少し詳しく見て見ます。

これを、１コマずつ見て行きます。

【時刻：０．０】

開始位置です。
観測者の位置は、光源の進行方向に対して、
前方に５マス、右（下）方向に５マスの位置です。


【時刻：１．０】

開始から１秒後、
光源の位置は１マス移動し、
開始位置（時刻：０．０）で放射された光は、
移動後の光源の位置を中心にして、半径２マスの円になります。


【時刻：２．０】

時刻：０．０で放射された光は２秒間で半径４マスの位置まで広がり、
時刻：１で放射された光が、同様に半径２マスの円になります。


【時刻：２．８】

開始位置から時刻：０．０に放射された光が観測者に届く時刻です。
実際より２．８秒後方（２．８秒前）の姿を見る事になります。


【時刻：３．６】

開始から１秒後、時刻：１．０に放射された光が届きます。
時刻：０．０が届いてから０．８秒後に届くので、
実際よりも時間の進みが20％速く見えます。


【時刻：４．５】

時刻：２．０の光が届きます。
時刻：１．０が届いてから０．９秒後に届くので、
実際の時間の進みより10％速く見えます。
即ち、近づいてくるほど、速度が遅くなるように見えます。


【時刻：５．０】

時刻：２．５の光が届きます。
時刻：２．０が届いてから０．５秒後に届くので、
実際の時間の進みとほぼ同じです。
光源の実際の位置は観測者の真横まで来ていますが、
観測者には２．５秒前の姿が見えています。


【時刻：５．６】

時刻：３．０の光が届きます。
時刻：２．０が届いてから１．１秒後に届くので、
実際の時間の進みより10％遅く見えます。
つまり、実際の位置が最寄位置を通過すると、
時間の進み遅れが反転して遅くなるという事です。
従って、見た目では真横に来る手前で進み遅れが反転します。


【時刻：６．１】

時刻：３．５の光が届きます。
時刻：２．５が届いてから１．１秒後に届くので、
実際の時間の進みより10％遅く見えます。


【時刻：６．６】

時刻：４．０の光が届きます。
時刻：３．０が届いてから１．０秒後になりますが、
０．１秒単位の図解の都合上の誤差範囲です。(^＿^;)


【時刻：７．２】

時刻：４．５の光が届きます。
時刻：３．５が届いてから１．１秒後に届くので、
実際の時間の進みより10％遅く見えます。


【時刻：７．９】

時刻：５．０の光が真横から届きます。
時刻：４．０が届いてから１．３秒後に届くので、
実際の時間の進みより30％遅く見えます。


【時刻：９．３】

時刻：６．０の光が最寄位置を通過して後方から届きます。
つまり、光源の後方を見る事になります。
時刻：５．０が届いてから１．４秒後に届くので、
実際の時間の進みより40％遅く見えます。


【時刻：１０．８】

時刻：７．０の光が届きます。
時刻：６．０が届いてから１．５秒後に届くので、
実際の時間の進みより50％遅く見えます。
実際の位置は、見えている方向の３．８秒先（前方）にあります。


【時刻：１２．５】

時刻：８．０の光が届きます。
時刻：７．０が届いてから１．７秒後に届くので、
実際の時間の進みより70％遅く見えます。
実際の位置は、見えている方向の４．５秒先（前方）まで進んでいます。
つまり、実際の位置が見た目の位置よりどんどん離れていきます。


【続く】