2005/08/14
【カウル補修レポート】

 「秘湯!姥湯温泉サバイバルツーリング」で書いたが、置きゴケでカウルを破損してしまった。(T_T)

 破損した時、落ち込んで放心状態だった私に、そばにいたメンバーがカウルの破片を拾って手渡してくれました。m(_"_)m
 その時は、全ての破片が揃っているのか確かめる気力も無かったのだが・・・後で調べると破片は全て揃っていた
 なのでカウルを補修してみようと思い立った。

 ↓カウルの破損状態

破損したカウル

 ↑白の矢印の方まで割れが回り込んでいる。
 次のツーリングまでに注文したカウルが入荷しないという事なので、取り敢えず今回は黒いガーニッシュ?部分の補修をしてみる事にした。
 白いカウルの部分は、新品と交換した後にカウル単体の状態で補修に挑戦してみようと思う。

【破片の接着】

 割れた断面(上の写真)を良く見ると、グラスファイバーがサンドイッチされているFRPである。
 取り敢えず、破片を接着剤で繋ぎ合わせて仮組みしてから裏面をFRPで補強しようと考えた。
 で、家にあった2種類の強力接着剤を試してみたが、どちらも乾くとペラペラと剥がれてしまってダメだった

プライマー付き瞬間接着剤 で、買ってきたのがプライマー付きの瞬間接着剤”PPX
 容量3g(プライマー6g)で995円と、ちょっと高めだったが、これが恐ろしいほど強力に接着できた!\(^○^)/
接着剤で仮組み(裏側) 最も強度が欲しいフレームへのジョイント部分の付け根(白枠)だが、ここ(白の矢印)の厚さは何と0.8mm!(@_@;)
 クルマのクラッシャブルゾーンの様にまさに「ここから壊れてください」って構造をしている。
 しかも、破損した時の力で変形したのか?元々テンションがかかっている構造なのか?破片がぴったり合わずに、合わせ目がずれてしまう。
破片を接着(1) しかし、PPXの接着力は強力で、接着断面の巾がわずか0.8mmで、しかもずれている部分を無理やり力をかけて合わせて接着したところ、見事にくっついてしまった!o(^o^)o
破片を接着(2)
接着剤で仮組み(表) で、破片を繋ぎ合わせて取り敢えず形になった。(^_^;)

【FRPで補強】

 FRPの材料はホームセンターなどで入手できる。
 セット品もあるが、バラで必要なものだけ購入する方が安かった。
 FRPポリエステル樹脂は実際には100gも使用しないと思われるが、一番小さい缶が0.5Kgのものだった。
 硬化剤はポリエステル樹脂100gに対して1ccほど必要なので、0.5Kgなら5ccあれば良い。
 アセトンは刷毛や調合用カップの洗浄用だが、価格を考えると刷毛やカップを複数買って使い捨てにした方が安いかも知れない。(笑)
 調合用のカップは金属製ではない方が良いらしい。
 グラスファイバークロスは巾30cmのものが切り売りされていて、価格はm単価だが10cm単位で購入できるので10cm購入した。
 刷毛は別に専用のものは無かったので油性用を購入。
 その他のものは家に有ったのを使用した。

FRPポリエステル樹脂(0.5Kg) ¥1,250
ポリエステル樹脂硬化剤(0.5cc) ¥215
アセトン(500cc) ¥825
軽量カップ ¥150
グラスファイバークロス(300×100mm) ¥55
刷毛 ¥85
合計 ¥2,580


FRP補修の道具一式 @:FRPポリエステル樹脂(0.5Kg)
 A:ポリエステル樹脂硬化剤(5cc)
 B:FRP洗浄用溶剤アセトン
 C:調合用カップ
 D:グラスファイバークロス
 E:刷毛
 F:秤(はかり)
 G:割り箸
 H:ハサミ

 FRP100gにつき硬化剤を1cc加えて割り箸で良くかきまぜる。
 使用する硬化剤の量を測るには、硬化剤の容器そのものに1cc単位のメモリが付いているのでそれを目安に注入する。
FRPで補修(全体) 1.補強する部分に硬化剤を混ぜたポリエステル樹脂を刷毛で塗る。
 2.適当な大きさに切ったグラスファイバークロスをのせて、その上からポリエステル樹脂を再び塗る。
FRPで補修(ステー部) 細かい部分はグラスファイバーの余分な部分がはみ出しても、後でカットすれば良い
 むしろ、グラスファイバーの内側に気泡が入らない様に、ポリエステル樹脂を良く染み込ませて気泡を追い出すように気をつける。

 今回は上の作業を乾燥硬化後に再度行い、計2回行った。
 面白い事に、硬化剤を入れたポリエステル樹脂は、カウルに塗った部分はなかなか乾かず、逆にグラスファイバーの位置を動かしたり、気泡を追い出したりするのに作業性が良かった。
 ところが、容器に残っている方に刷毛を入れようとしたら・・・カツン!既に固まってしまっていた!(爆)
 塗料とかだと薄く塗り広げた方が早く乾燥硬化するものだが、硬化剤を入れたポリエステル樹脂は量が多い方が硬化剤の反応が早まって早く固まってしまうようだ。(^○^;)
 結局、1回目に調合したのは100gだが実際に塗ったのは10g程度だったので、2回目は調合を50gに減らした。
 (それ以上調合量を少なくすると、硬化剤の軽量が正確にできない)
 それでも2回目に使用したのは10g程度で、殆どが塗らずに残って硬化した。(^_^;)


【塗装】

 塗装の材料はカー用品のコーナーで入手できる。

カラースプレー(つや消し黒) ¥848
カラーパテ(白) ¥608
マスキングテープ ¥158
紙やすり(耐水ペーパ)#800 ¥60
合計 ¥1,674

パテで成型(全体) 本来はカウルを外せば良いのだが、車体に付けたまま行ったので、こんなに大袈裟なマスキングをする事になってしまった!(爆)
パテで成型(アップ) パテを塗り、乾燥させ、紙やすりで成型する。
 紙やすりはあて木の様なものに巻いて使うと良い。
 今回は、固めのスポンジのようなものにコンパウンドシートが貼られているものが家にあったので、それを流用した。
塗装 軽く塗装すると、細かな凸凹が見えてくるので、またパテを塗っては成型を繰り返す。
 本来なら塗料ではなくサフェーサーを使えば良いのだが、範囲が狭いのでサフェーサーを買うのが勿体無かったので塗装スプレーで代用した。(^○^;)
 そのせいで、塗装スプレーが少々足りなくなり、完全に無くなくなるまで噴いたら、ブツブツが出てしまった。(T_T)

 しかし、結果的に、この補修はお奨めしない!(笑)
 何故なら、FRPや塗装スプレー、接着剤などの購入費用合計に手間を考えると新品の部品代と殆ど変わらないからだ!(爆)
 ま、手間がかかった分がと考えるか?楽しかったから良しとするか?だが…(笑)

【サイドスタンドの改造】

 そもそも、今回の置きゴケの主要因であるサイドスタンドだが…<スタンドのせいにするかぁ〜!(爆)

サイドスタンド(車体全体) 立てたときのスタンドの角度がほぼ垂直接地面が小さくちょっとでもバイクを前に動かすとすぐにスタンドが跳ね上がってしまう。(T_T)

 そこで、くんのVTR250のスタンドが改造されていたのを思い出した。
 彼のスタンドは接地部分が広げられていて、暑い時にアスファルトにスタンドが沈み込むのを防止する様な形状に改造されていたのだ。
 この形状なら、スタンドを立てたままバイクが前進しようとすると、前方の出っ張りがバイクを起こす方向に力が働きスタンド自体が前進に対して抵抗になるのでは?!

サイドスタンド で、Tくんに相談すると、快く、しかも即行で改造してくれましたぁ〜!\(^○^)/
サイドスタンド(改造部アップ) 白く線を引いたところが追加されたプレート。
 前方に踏ん張りが効き、スタンドを上げたときに邪魔にならない形状となっています。o(^o^)o

 さらに、もしもの時の為に、アグラスレーシングスライダー(フレーム左右+ジェネレータAタイプのセット)を注文!o(^o^)o
 転ばす前に買えって?!(爆)

 次回は、カウル部分の塗装と、スライダー装着した状態を掲載の予定。