2005/10/28
【カウル修理 パールホワイト塗装編】

 さて、カウルの白い部分の補修だが、本来なら割れた部分を裏からFRPで補強するのが正解なのだろう。
 しかし、この部分は黒い部品と組み合わされる上に裏側にフックなどの突起もあり、FRPを貼り付けるのはやめにした。
 割れと言ってもパーツが分割した訳ではなくヒビが入ったという状況なので、例の強力接着剤(セメダインPPX)で固めればもちそうである。

 接着剤で固めた後、白いパテを塗り、耐水ペーパー(紙やすり)で成型する。
 今回は、紙やすりがけ専用の固めのスポンジの様な用品を購入した。

パテ塗り、成型
ホワイト・プラサフ ある程度成型できたら、プラサフを塗装すると成型の粗(凸凹など)が見えて来る。
 普通のプラサフは色がグレーだが、ホワイトパールを塗る場合は「ホワイトプラサフ」を使用する。

 プラサフを塗ってはパテを塗り、成型し、またプラサフを塗装って成型の状態を確認する・・・を繰り返す。
 で、平らな面はほぼ完璧に割れ痕が見えなくなった!o(^o^)o

プラサフ塗り、成型
蘇る割れ ところが、何度やってもカウルの端の断面側というか、折れ曲がった面の割れが蘇って?くる・・・
 割れ目をV字型に削ってパテを塗り込んだり…
 パテの乾燥が足りないのかと数日間置いたり…
 しかし、プラサフを塗ると割れ目が浮き上がってくる・・・
 なぁ〜ぜだぁ〜?(T_T)

 そこで、10倍のルーペで調べて見ると・・・
 カウルに力が加わって凹方向に歪むとパカっと割れ目が現れた!(@_@;)
 そう、成型中にこの部分がまた割れていたのだ!(^○^;)
 という事で、再度割れ目を広げて接着剤を流し込み、裏側からも入念に接着剤を塗り固める。
 ↓で、今度は綺麗に仕上がった!\(^○^)/

プラサフ塗装完了

【4層塗装】

 さて、これで下地が出来上がったので、いよいよ塗装である。
 カウルを持ってショップへ行き、自動車用のカースプレーのカラー見本と見比べる。
 しかし、自動車用のパールホワイトは似たような色が無い!(T_T)
 もっとも、カラー見本もあまりアテにならない様に思えるが・・・(^_^;)

 すると、オートバックスの隣りのバイク屋のオヤジさんが「デイトナからバイク用のカラースプレーが販売されている」と教えてくれた!o(^o^)o
 早速調べて見ると・・・
 GSX-Rのホワイトパール4層塗装なのだそうな・・・

4層塗装の模式図 上級:パールコートとの組み合わせが必要な塗装。
 高度な知識・技量が必要。
 ムラなく色合わせするのは難しい。

 ↑う〜む・・・ 

 しかも、
サフェーサ ¥1,260 180ml
下地色
(パールスティルホワイト)
¥1,260 180ml
パールコート ¥1,680 180ml
クリアー
(耐ガソリン、2液性アクリルウレタン)
¥2,646 315ml
 ↑で合計¥6,846もするのだ!(@_@;)
 送料も入れればスプレーに7千円もかけて、巧く行く保証も無い・・・
 だったらプロに塗装してもらった方が良いのではないか?

 という事でネットで探したら・・・ありましたよ!
ヒビ・割れ修理:カウル 10cm \6,500〜

 早速、ショップへ行って見積もってもらったのだが・・・結果は塗装だけで3万円!(@_@;)
 新品のカウル(\34,000)買うのと変わらないやんけぇ〜!凸(▼▼メ)・・・ま、お断り価格って事でしょうねぇ〜
 それと、ホワイトパールは多層(4層)塗りなので部分塗装ができない塗装の境目をボカせない)ので、全塗装の見積もりなんでしょうね。

 んで、仕方が無いので自分で塗ることにした。
 でも、デイトナのスプレーは高いし容量も少ない・・・普通に売られているカースプレーは300ml缶。
 そこで、少しケチって(爆)、下地のパールスティルホワイトだけデイトナのを注文しました。(^○^;)
 サフェーサは購入済みだし、パールコートクリアーはカーショップで売られているホルツ製を購入。
 ちなみに、ホームセンターとかで売られているカースプレーにはパールコートとかキャンディとかの多層塗り用のペイントは無い。

 ところが、ホワイト用のパールコートだけでも種類が5種類もあって、どれにすれば良いのか困った。(^○^;)
 デイトナにもパールコートはホワイト用が4種類あるのだが、GSX-R用以外は1車種だけの特定用なので、GSX-Rは汎用のパールコートなのだ。
 んじゃ、カースプレーも一番汎用のを使えばいいや・・・と思ったのだが・・・適応表を見てもどれが汎用なのか良く判らない。
 カラー見本をいくら見比べても違いなんて判らない!(爆)

 と、見つけたのが「スズキ車のホワイトパール用」!
 同じスズキなんだからパールコートまでわざわざ別のものを使ってはいないのではないか?
 という淡い期待でスズキ車用を購入!(笑)



サフェーサ SOFT99 (忘れた) 300ml
下地色
(パールスティルホワイト)
デイトナ ¥1,260 180ml
パールコート ホルツ ¥1,239 300ml
クリアー ホルツ ¥1,047 300ml

 ↑って事で、合計は多分(笑)4千円ちょっとくらい・・・2千5百円くらいの節約か?(爆)
 ま、皆さんがやる時には、全部同じメーカのを揃えた方が安心だと思いますよ。(^○^;)

 カウル1枚全部をムラ無く塗装するのは大変だし、「SUZUKI」のロゴのマスキングも面倒なので、部分塗装で行きます!
 幸い、左側のカウルはジェネレータの切り欠き部分で細くなっているので、この部分でマスキングします。
 ↓緑の線の場所でマスキング、水色の部分には青いカウルが、黒い部分は黒いパーツが組み合わされるので表に出ない。

マスキングの位置

 先ずは、下地のパールスティルホワイトを塗る。
 これは簡単かと思ったのだが・・・ベースがホワイトのサフェーサなので、上からホワイトを重ね塗りすると、どの程度ちゃんと色が乗っているのかが非常に判り辛い!(@_@;)
 表面の艶の出方で「こんなもんか?」って感じ。(^_^;)

 次に、パールコートを塗る。
 これが、4層塗装のキモになる!
 パールはムラが出やすいし、この塗装の具合で元の色が出るか、失敗するかが決まってしまう
 コツとしては、できるだけ薄く吹き付ける
 つまり、スプレーと塗る面を離し気味(30cm程度)にして、スプレーの移動速度を速め(1秒間に30cmが目安)にして塗るのだ。
 そして、ムラが出ないように一定速度・一定間隔で吹き付ける。

 普通、スプレーで綺麗に塗るには、タレない範囲でなるべく厚く塗ると艶が出てムラもできにくい。
 しかし、パールコートの場合は、なるべく薄く塗って、元の色合いと見比べながら、薄ぅ〜く少しずつ塗り重ねる
 薄く吹き付けると塗装面がザラ付きますが、気にせず、色合いを合わせる事に集中します。
 ところが、パールコートは塗っている最中はパールの効果(輝き)が判り辛いっす!・・・・(^○^;)
 やっと輝きが出てきたかな?って程度でやめたのですが、結果から言うと「パール強すぎ!」になっちゃいました。(^_^;)

 塗りムラは・・・少し暗い所で光の当り具合を調整しながら眺めると判りますが・・・判ったところで塗装でそれを補正するのは・・・無理でしょう!(爆)
 なので、塗装する時に、一定速度・一定間隔を心がけるしかないかな?(^_^;)

 最後に、クリヤコートを塗ります。
 こいつは、通常の塗装の手法で、タレない範囲でなるべく厚く塗る
 特に、コーナー部分(カドやR部)は塗装膜が薄くなりやすいので入念に。<タレないように注意して!
 勿論、何度か重ね塗りします。

 クリヤコートを塗り終わったら、しばらく乾燥させて、塗装が完全に乾かない半乾きの時にマスキングを外します。

 後は、3日以上乾燥させてから、コンパウンドで磨き仕上
 ちょっと真剣にコンパウンドをかけたら・・・オリジナルより平滑になって、反射がオリジナルよりシャープになってしまいましたぁ〜!(爆)
 ちょっと強すぎたと思われたパールも、仕上がってみると丁度良い感じです。o(^o^)o

 んで、完成写真がコレ!
 ↓
カウル全体 と言っても、デジカメの写真では識別はどだい無理ですなぁ〜(^○^;)
部分塗装の全体
塗装の境界付近(アップ)
塗装の境界付近アップ(別角度)


【自己採点】

 よほど注意深く見ない限り補修してあるとは気づかれない程度の仕上がり!
 特に、一番目立つと思われる部分塗装面上端の境目は、全く見分けがつかないです!(^-^)v
 上出来ぃ〜!\(^○^)/