「液晶ディスプレイはＣＲＴよりも有効表示面積が広く、１７インチで１９インチ相当となる」は本当か？
ＰＣショップ新潟レポートのインプレッションに掲載した「１８インチ液晶モニタ」（１２月３日掲載）でも書いたが、１７インチのＣＲＴ（SONY 17sf9）の画面巾は３２８mmで１８．１インチ液晶（LG電子LCD882LE）の表示巾は３５９mm、その違いは３１mm（９．５％）でしかない。
しかし、下の写真を見て頂くと液晶画面の縦のサイズがかなり大きく見える。
実際に、ＣＲＴの設定解像度は縦が８６４ドットだが液晶は１０２４ドットなので約１８．５％大きい。
そして実際の画面のサイズも、縦のサイズは１７インチＣＲＴが２４２mmに対して１８インチ液晶は２８７mmと４５mm（１８．６％）も大きいのだ。
実は、ＣＲＴの縦横比はテレビと同じ４：３だが、この液晶モニタ（解像度：１２８０×１０２４）は５：４なのである。
（通常の）液晶のピクセルピッチは縦も横も同じなので画面サイズの縦横比はピクセル数の比と同じになり、１２８０：１０２４は（２５６×５）：（２５６×４）で５：４となる。
では、同じ１７インチ（解像度：1280×1024の場合）の液晶とＣＲＴではどうだろうか？
←左図は１７インチのＣＲＴと液晶を比較したもので、緑の枠がＣＲＴで青の枠が液晶である。ご存知だとは思うが、ＣＲＴや液晶のサイズは対角線のサイズ（インチ）である。
ＣＲＴのインチサイズはブラウン管のサイズであり有効表示サイズはSONY 17sf9の場合で４１０mm（約１６インチ）である。
一方、液晶は表示サイズそのままなので対角線の長さが約４３２mm（１７インチ）であり、液晶の方が約２２mm（５．４％）ほど大きい。
但し、縦横比が液晶の方が縦長なので巾は１０mmしか大きくない。
逆に、縦はＣＲＴの２４２mmに対して液晶が２７０mmと２８mm（１１．６％）も大きくなる。
結果、表示面積の比では液晶が約１５％も広くなり、１９インチのＣＲＴよりも広いという事になる。
但し、これはあくまでも液晶の縦横比が５：４の場合である。
液晶でも解像度が１０２４×７６８など４：３の場合は有効表示サイズの差しか違いが無いので、１７インチの液晶の場合で１８インチ弱のＣＲＴ相当という事になる。