第5回:物質はエネルギーである
E=mC2
(エネルギー=質量×光速の2乗)
あまりに有名なアインシュタインの等価原理である。
しかし、この式は「当たり前」の部分と「単なる決め事」の部分しかない・・・と私は思っている。(^○^;)
アインシュタインの相対性理論を扱った書籍やサイトでは「判り易い証明」と銘打って、面倒で、且つ『A=A』みたいな意味不明の説明が書かれている事が多い。(^○^;)
しかし、私の解釈では、この数式は『物質を光の速度でぶつけた時のエネルギー』である。(笑)
古典的なニュートン力学では、E=mV2÷2(物質が持つエネルギーは質量と速度の2乗に比例)。
E=mC2は、単に『速度の上限を光速とする』と勝手に決めただけですわ。(^_^;)
こんな式より、私はもっと”物質はエネルギーである”と実感しています。
例えば、目の前にある物質。
これを手で触ってみます。
指先の感触で、固いとか冷たいとか…確かに物質がそこにある事を体感できる筈です。
しかし、本当にあたなの指は物質に触れているのでしょうか?
あなたの、指は細胞からできており、もっとミクロな世界で見れば原子からできています。
一方、物質も原子からできています。
原子は、中心に原子核があり、その遥か遠方を電子が回っています。
あたなの指の原子と、物質の原子が本当に触れ合えば・・・恐らく原子は破壊されてとんでもない現象が起きるでしょう!
実際には、あなたの指と物質は・・・原子レベルで見れば・・・遥か遠い場所まで近づいた時点で反発力を受け、それ以上は近づけないのです。
その『領域』を物質と認識しているだけです。
指を形造っている原子の並びは強固な引力と反発力のバランスで、ある範囲で一定の間隔と位置を守り指としての形状を維持し、物質も同じです。
この力は重力よりもずっと大きいので、あなたの指は物質を掴んで持ち上げる事ができます。
物質との間の反発力で、あなたの指の細胞は歪み、それを神経が脳へ伝え、その物質の固さや重さや表面の状態を感じる事ができます。
物質が冷たければ、あなたの指から物質へ熱エネルギーが移動し、冷たく感じ、熱ければ逆に伝わり熱さを感じます。
目の前にある物質の形や色は、その物質が反射する(または自ら放射する)『光』というエネルギーがあなたの網膜に伝わり、視神経が脳へ信号を送って、脳が形と色のイメージを作り上げます。
全ては、何かしらのエネルギーがあなたに伝わり(または奪い取られて)、物質を認識する事ができるのです。
この事は、別に、あなたの手や肉眼でなくても同じです。
どんな装置を使っても、その物体から放出される、または、その物体が吸収する…といった、相互作用(=エネルギーの伝達)があるからこそ、その物体は計測(認識)できるのです。
ニュートリノという素粒子があります。
この素粒子は相互作用が非常に弱く、地球さえも簡単に素通りしてしまうという粒子です。
つまり、相互作用が無ければ、地球さえも「スカスカな状態」という事です。
いいえ、スカスカという表現は間違いで、相互作用が無ければ「無」と同じです。
仮に、ニュートリノの大きさが地球と同じ大きさであっても地球を素通りしてしまいます。
※.相互作用が無ければ「無」ですから、「地球と同じ大きさでも」という仮定自体が間違いですが。(爆)
つまり、原子核であろうと電子であろうとニュートリノであろうと、その「大きさ」というのは相互作用を及ぼす『エネルギーが定在している範囲』でしかありません。
そして、その「エネルギーが定在している」という事は『計測(観測)』する事でのみ確認(認識)されます。
電子顕微鏡を使うと原子を見る事ができます。
しかし、そこに見える原子は、科学の本に出てくる「原子核の周りを電子が回っている」という姿ではなく、粒子です。
つまり、観測する対象と観測に使うエネルギーとの相互作用が物質の形だという事です。
ちなみに、ニュートリノの相互作用が完全に0(ゼロ)なら、ニュートリノは存在していないのと同じです。
地球を素通りしてしまうほど相互作用が弱いニュートリノでも、スーパーカミオカンデなどの超大型素粒子観測装置で検出されているから「存在している」と言えるのです。
どうでしょう?・・・『物質=存在=エネルギー』・・・共感していただけましたか?(笑)
【次回予定】 『光:その普通な物質』