第6回:光:その普通な物質(屈折編)


【まえおき】
 『』の話をすると、どうしてもアインシュタイン相対性理論に触れることになってしまいます。
 しかし、この理論の解釈の話になると、学会や世間でまかり通っている解釈と異なる『考え方』をした場合、とても危険な目に遭う心配があります。
 具体的に言えば、狂人扱いされたり、無知な愚か者として無視されたり、逆に魔女狩りの様に袋叩きに遭う危険性さえあります。

 また、相対性理論に関しては、色々な関わり方の人がいます。
 相対性理論を良く『理解』していて、世間一般的な解釈をしている人と、そうでない人。
 相対性理論を「知識」として詳しくて、世間一般的な解釈が『真実』だと疑わない人。
 相対性理論を素人向けの「解釈本」程度の知識だけで『正しい』と信じている人。
 詳しくないけど『正しい』と思いこんでいる人や、私の様に素人だけど「解釈本」や「批判本」などの内容に疑問を持っている人。(^○^;)
 相対性理論に興味が無い人。
 こんな色々な人間が相対性理論について語り合い始めると、言語が異なる人種が議論をするような、とんでもない事態が起きてしまいます。(^_^;)

 このコーナーを始める際に書いたとおり、私は科学者でも専門家でも専門の技術者でもないタダの物好きなオヤジです。(爆)
 たとえ、このコーナーに書かれている内容が承服できなくても、「まぁ、そういう考え方をしている人もいる」程度に流して下さい。(笑)

 ちなみに、アインシュタインが「特殊相対性理論」を発表したのが1905年で、昨年(2005年)に丁度100年を迎えたそうです。
 また、アインシュタインが亡くなった年に私が生まれて、それから昨年で丁度半世紀経ちました。(^_^;)…って、歳がバレバレだしぃ〜!(爆)


 中学の夏休みだったか・・・誰でもそうであるように?(笑)休みの最後の日になって「自由研究」をどうしようかと焦った。(^○^;)
 で、全くの手抜きというか間に合わせだったのだが、光の屈折媒質中(空気と水)を進む速度に比例するというのを『図解』して提出した。
 ところが、これが意外にも理科の先生の評価が良かった!(笑)
 この件に限らず、どうも私には理科の先生のツボを掴んでしまう特技?が備わっていたらしい。(爆)

 簡単に書くと、こんな感じの図である。
 勿論、実際に提出した図解は、角度や速度など色々書き込んだのだが、ここでは省略する。
 要は、青矢印が光の空気中の速度(進む距離)で、赤矢印が水中の速度である。

 この図解自体は、当時の中学の理科の教科書に載っていなかっただけの話で、理屈自体は当たり前の内容である。
 だが、この図を書いた時に感じた「疑問」が、その後もずっと私の記憶に残っていた…

 まず最初に感じた疑問は「何故曲がるのか?(爆)

 図の右上から光子が、入場行進の様に規則正しく並んでやってきたとして…
 ←何故、こんな具合に「速度だけ変わって直進する」という事にならないのか?
 何故、横一列の関係を守るかの様に行進が曲がるのか?(^○^;)

 それともう一つは、速度の変わり方である。

 普通、抵抗による減速であれば、水中でどんどん速度が遅くなる筈であるが、速度が変わるのは空気と水の境界で一気に転換して、後は同じ速度で進み続けるのである。
 しかも、ガラスなどを通過する場合は、ガラスを抜けて空気中に戻ると元の空気中の速度に戻る(加速する!)のである。

 これらの現象は『波動伝播』であると考えれば当たり前な?事なのだが、私は当時、光が真空でも伝わるという事から波動という考え方を持ち合わせていなかった。(^○^;)

 で、考えついたのが・・・前回(第5回)の最後に書いた様に、「物質=エネルギー」という考え方を光にも適応させたのである。(^_^;)

 どういう事かと言うと・・・エネルギーそのものである『光』が水に突入すると水の分子にエネルギーとして吸収される。
 (実際には、分子を構成する原子の電子との相互作用なのだそうだが、当時は知らなかった)
 そして、新たに水が発光する(光子を放出する)事で新しい『光』に変換されて、その時に水の中を伝わる固有の速度になる。
 …と考えた。

 こう考えれば、空気と水の境界で一気に速度が転換する事が納得できる。
 同様に、水中やガラスから空中に戻る場合は、空気中を伝わる固有の速度に戻る事も理解できる。

 そして、水中の新しい光が水中でどの様に進むかというと…

 先に突入した光子から次々と水中の速度で光が放出されて水中の速度になる。
 ←そして、この図の様に新しい光の集合?(波動)が屈折して進む事になる。
 図では、右下の方へ向かう光が多く見えるが、円(光子)をどんどん増やして、ピッチをどんどん縮めて、円の重なりを増やして行けば、横方向への漏れは薄く(僅かに)なっていく筈である。

 この、『媒質(空気や水)によって光の速度が一定になる』という事実が、後に相対性理論に対する私の解釈(考え方)を大いに助けてくれる事になるのであった・・・

【続く】