第13回:今更ですが、時空の話
今更ですが・・・(^_^;)
アインシュタインの「一般相対性理論」を始めとした数々の理論は、
現在の物理学・科学の基礎であり、
その恩恵は計り知れません。
彼が亡くなった(1955年4月18日)の20日後に私が産まれたのですが、
そんな事もあって、勝手に何かしらの縁を感じていたりもします。(^○^;)
そもそも、物理学者でも数学者でもない、
私なんかが言うのはおこがましいですが、
彼の理論は素晴らしい物理学の手法です。
なので、彼の理論を批判したり反論するつもりは毛頭ありません。
私が納得いかないのは、
何かしらの物理学や科学の結果が出た時、
ニュースや科学雑誌で、
「彼の理論が正しい事が証明された」とされ、
その解釈が、素人?を惑わすようなものだという所にあります。
例えば、先日の「重力波の観測」でも、
『空間が歪むというアインシュタインの予言が正しい事が証明された』
などというバカげた報道がされました。
重力波で物体間の距離が変化するのは、
相対性理論以前に当たり前の事です!
彼の理論の大前提に「光速度不変の原理」がありますが、
これは、
「世界の全ては相対的なので、基準(定数)を光速度としたらいかがでしょう?」
という提案です。
これは、物理学の式として、非常に都合の良い結果となりました。
しかし・・・小学校で習った様に、
[速度=距離÷時間]なので、
「速度」が定数(一定・不変)であれば、距離(空間)と時間が変数になります。
そもそも、空間も時間も、物事を考える時に都合が良い様に、
人間が考え出した「概念」ですから、
その概念を変えても、数式としては成り立つわけです。
つまり、「物理現象を数式で表現する」という同じ事を、
式を変更しただけなので、
どんな数式にしようと、同じ現象を表現しているだけです。
なので、空間が歪むと言おうが、
光が曲がると言おうが、
重力で変形すると言おうが、
同じ事を言っていて、どちらも数式としては正しいのです。
しかし、彼の理論は、
『空間』と『時間』の概念を変えてしまったという事を除外してはいけません。
その前提のないまま、
『時空(時間と空間)が歪む』などど言うので、
タイムマシンが造れるのか?
宇宙飛行士は歳をとるのが遅くなるのか?
ワープ航法が可能か?
などという、漫画の様なSFチックな話になるのです。(^○^;)
では、「時空」とは何か?ですが・・・
時空は、当然、「時間」と「空間」ですね。(^○^;)
先ず 「時間」ですが、
私の概念では、
『一定の速度で経過するもの』で、
この現実世界には、過去も未来も存在せず、
『現在』しか存在しない。
つまり、『絶対時間』です。
しかし、
その『時間』は、どうやって知る事ができるでしょうか?
古から、人類は時間(時刻)を知るために、
『時計』を作って来ました。
時計は、科学の発達と共に、
その精度を上げて、
今では、原子時計が「時間の基準」となっています。
そして、
「1秒は、セシウム133の原子の基底状態の2つの超微細準位の間の遷移に対応する放射の周期の9192631770倍の断続時間」と定義されています。
そして、この定義の補足として、
「温度0 Kのもとで静止した状態にあるセシウム原子に基準を置いている」
となっています。
つまり、『温度』と『静止』が条件です。
温度0K(絶対零度)に関しても、
色々疑問などがある訳ですが、
ここでは、それは置いておいて・・・(^○^;)
問題は「静止」という条件です。
時計が地球上に存在する場合、
自転し、公転し、天の川銀河の中で回転している地球上で、
その「慣性系」に置かれているという事です。
そして、地上に静止しているという事は、
下方向に「1Gの重力」を受けています。
上記の条件は、
この状態の中で『静止している』という事です。
なので、「地上に静止して無い」状態では、
地上より高い位置でも、低い位置でも、
時計にかかる重力も遠心力も(慣性力が)変わります。
また、
GPS衛星に搭載した場合などには、
地上で静止とは異なる運動になり、
人工衛星は自由落下しているので、
「無重量状態」になる訳で、
地上で静止している状態と異なります。
この様に、
「静止」という条件があって、
その条件が変われば、
その時計の「1秒が変化」する訳です。
なので、
「時計にかかる慣性力が違えば、その時計の1秒は、地上の時計の1秒とは異なる」
というのは、当然の結果であって、
単に、慣性力によって物理現象が変化しただけです!
そんな現象に対して、
『相対論による時間の変化が証明された』
などと言うのは、愚の骨頂です!(^○^;)
さて、
もう一つの『空間』ですが、
私の概念では、
『この3次元の世界そのものであり、直行する3つの直線を座標軸として位置を表す手段』で、
言い換えれば『絶対空間』です。
で、「座標軸」や「位置」を現すためには、
『長さの基準』が必要です。
長さの基準としては、
歴史上、長らく「メートル原器」が使用されていましたが、
現在では、
「1秒の1/299792458の間に光が真空中を伝わる行程の長さ」
と定義されています。
この定義には、「静止」という条件がありません。
つまり、光はどの様な慣性系の影響も受けずに、
どの観測者からも同じ速度で観測されるという、
『光速度不変』が暗黙的な前提となっています。
現在では、長さの計測を、
レーザー光の波長で行いますが、
実際には「干渉計」を使用しているので、
「周波数」を計測する訳です。
ここ重要ですが!
実際に長さ(波長)を計測する訳では無くて、
周波数を計測しているだけです。
これは、光の速度を計測するでも同じ事で、
実際に、実験や観測で、
相対速度が大きく異なる光源からの光を、
『一定の距離を通過した時間や波長で計測』されたことはありません!
※.もし、そういう事例があれば、教えて頂ければ幸いです。m(_"_)m
さて、話を戻すと、
周波数を計測するという事は、
とりもなおさず「時計に依存する」訳です。
結果、レーザー光の速度や周波数が、
慣性力の影響を受けたり、
時計が慣性系の影響を受けたり、
すれば、
『長さ(空間)が変化するの当たり前!』
なのですが、
相対性理論では「空間が歪む」と表現しているだけです。(^○^;)