第19回:光の正体は?【星空編】


さて、私でも計算できる方法ですが・・・
実験に必要な装置は、(画鋲などでも可)です。(爆)

と、その前に、
予め、人の目の構造を簡単に書いておきます。

超ぉ〜簡単に書くと、
下図の様に、レンズと網膜です。



重要なポイントは、
光がレンズのどこに当たったか?ではなく、
どんな角度で当たったか?です。

その角度によって網膜の該当する位置に光が収束して、
網膜の受容体が刺激されて認識されます。

ちなみに、
人の目の解像度は、角度で0.59分約100分の1度)と言われていて、
視野全体に換算すると約600メガ画素(6億画素)になりますが、
実際にハッキリ見えるのは視野の中心の2度ほどで、
光を感じる受容体の数も1億3000万個ほどだそうです。

更に、『解像度・分解能』という観点から、
複数の光線が別のものとして分離されるためには、
各々の光を感じる受容体が1個以上離れて、
その間に別の周波数の光を認識するか?
その受容体に光が届かない必要があります。

さて、ここで、光の性質?について、おさらいしておきます。

第6回:光:その普通な物質(屈折編)
http://vuvu-world.com/myhome/science_06.htm
では、中学の自由研究で提出した『光の屈折』で、
光が何故曲がるのか』の理由というか、
曲がるためには、
光は、進行方向にも、垂直な面の方向にも、
行儀正しく整列しようとする」とせざるを得ないと考えました。


 光子が、横一列の関係を守る
 つまり、位相が『進行方向に対して垂直方向に揃う
 という性質が無ければ、
 ←こんな具合に「速度だけ変わって直進する
 という事になってしまいます。(^○^;)

つまり、電磁波の波の山(頂点)を繋いだ「峰」は、
連続して繋がっていて、進行方向に対して垂直になり、
且つ、その並んだ光子の位相が揃うという事です。

で、夜空の遠い星から届く光の場合、
その光束は限りなく平行で、
レンズが理想的な性能を有していれば、
網膜に『1点に収束』します。

これが受容体に当たって、光点を認識する訳です。

つまり、
収束した光の点が、受容体に当たって充分な刺激(エネルギー)を与えるか、

レンズの性能がそこそこ?で、
収束した光点が、受容体の配列よりも広い範囲で受容体に刺激を与えるかで、

星の光を見る事ができる訳です。

逆に、収束した光の点の大きさが、
受容体や、その配置ピッチよりも遥かに小さく受容体を刺激できないか、

収束した光が弱くて受容体を刺激できない(光子の数が足りない)場合は、

その星は、光が届いていても認識できない訳です。

この時、
可能性としては、
ある瞬間にレンズを通過する『光子』が1個でも、
可視光の周波数は数百テラ・ヘルツなので、
1秒間に数百兆個の光子が通過するので、
この反復によるエネルギーの蓄積で、
受容体が刺激を受けるかも知れません。(^_^;)

そこで、
レンズに対して、どれくらいの密度
というか、
光子1個程度なのか?
それとも、もっと沢山のハズなのか?
を確認します。

ここで、冒頭に書いた実験装置ですが・・・(^○^;)
紙に針で穴を開けてピンホールを造ります。

人間の瞳孔は、2〜8mmくらいで変化して、
夜空を見る時など暗い所では瞳孔が開いて8mmになります。

で、肉眼で夜空に見える星を等級で言うと↓



惑星などを除いて、一番明るい1等星を”100”とした場合、
肉眼で見える限界の6等星は”1”で、
1等星の100分の1の明るさです。

で、ピンホールで瞳孔を通過する光の経路を狭めると・・・

直径2mmのピンホールで面積が約16分の1になり、
星の明るさは6.25%に減少して、
1等星でも4等星の暗さになります。

ピンホールの径が1mmなら、面積は64分の1
星の明るさは1.56%と、ほぼ6等星となり、
1等星でも見る事はかなり難しいでしょう。(^_^;)

しかも、これは、光害の無い真っ暗な土地など条件が非常に良い場合なので、
我が家の辺りでは、
2mmのピンホールで、明るい星がギリギリ見える事になります。(^○^;)

という事で、2mmのピンホールで夜空の星を見ると・・・

星からの光は、大気による瞬き以外は、
途切れて見える事はありません。

人の眼球は常時、細かく振動していますし、
頭も数mm程度はいつも揺れている筈ですから、
光が途切れないという事は・・・

つまり、光の進行方向に垂直な面に対して、
直径2mm程度の面積で、
人の網膜が認識できるほどの、
充分な量(密度)の光が、
垂直な面方向に
途切れなく届いている
という事で・・・

感覚的には?
光子の面密度のピッチは、
おそらく、少なくとも、
1mm以下の間隔だと思われます。

と、書くと、
そんなの当たり前じゃん!
 そんな
大雑把な数値を確認して何になるんや!

と、思われるでしょうね。(^_^;)

でも、これが後で効いてくるんですよぉ〜!(笑)

・・・とは言っても、
前にも書いたように、
人間の視覚脳が作り出しているので、(^_^;)

もっと正確に実験するなら、
高感度のビデオカメラなどで撮影して確認する必要があると思いますけど・・・(^○^;)

ちなみに、
望遠鏡は、より暗い・遠い天体を観測するために、
鏡筒の口径を大きくしているので、
より小さい口径で見えるか?」という実験には向かないと思います。

精度が高い望遠鏡は、
大口径であっても、
多くの星が密集している様な場合でも見分けがつくように、
個々の星の光が、より小さい点に収束する様に設計されているでしょう。

明るい星でも、より小さな点に収束するハズですが、
明るい星は、光のエネルギーが大きいので、
撮像素子の画素に、大きなエネルギーを与えるので、
明るく大きく撮影されるのだと思います。

【続く】