第22回:物質とエネルギー
前回、次は「移動する光源からの光の伝わり方」の予定と書きましたが・・・
この話題に入ると、「速度・時間・空間」について触れざるを得ません。
で、その前に・・・(^○^;)
一つの区切りとして?
「物質とエネルギー」について、
おさらいと整理をしておきたいと思います。
『物質はエネルギーである』と何度か書いてきました。
その理由として、
物質が見えたり、触れたり、観測・検出するには、
何かしら「相互作用」するエネルギーが必要です。
逆に、間接的であれ、
どの様な検出器でも検出できないモノは、
「存在しない」としか言えません。(^_^;)
なので、
結果的に、存在=物質→「エネルギー」だと表現しました。
で、
そもそも「物質」と、
それと『相互作用』する「エネルギー」とは、
どう違うのか?
先ず、「物質」が存在するためには「計測可能」である事。
計測するという事は、その「量」がある事。
その『量』とは?
古典的なニュートン力学では、
物質の根源?となる「量」は『質量』です。
これは、重力によって引き寄せられる力の量ですが、
そもそも「万有引力」ですから、
文字通り、物質そのものが持つ引き合う力=「エネルギー量」です。
地上の物質は、
地球の質量に比べて遥かに小さいので、
重いものも軽いものも、
空気抵抗などが無ければ、
同じ加速度で落下します。
つまり、
その物質の質量に比例した力で下方向(地球の中心方向)へ引き寄せられる訳です。
しかし、厳密には、
質量を持つ物質同士が、
その質量に比例した力で「引き合う」訳ですから、
例えば、
地球と同じ質量の物体は、
重力加速度の2倍の加速度で落下する(引き合う)ハズです。
厳密には?双方の質量の重心点へ向かって引き合う?(^_^;)
また、
質量は、重力が無い場所でも計測が可能です。
重力と慣性は同じ力なので、
無重力の宇宙空間でも、
その物体を動かそうとすれば、
その質量に比例した力が必要になります。
ちなみに、
重力と慣性は同一だという理由を簡単に説明すると、
人工衛星や、月の様な衛星、地球の様な惑星などが、
大質量の周りを公転、つまり回転運動するのは、
重力と遠心力=慣性が釣り合っているからで、
重力と慣性は加減計算ができる、同じ種類の「力」だという事です。
で、「質量」は、その物質自体の重力または慣性力を生み出す「量」です。
逆に言えば、「重力や慣性力に限って測れる量」です。
そして、その「質量」というエネルギー量が、
ある範囲に留まっている(閉じ込められている)状態が『物質』です。
では、エネルギーとは?
物質と「相互作用」する『力』の事ですが・・・
例えば「光」(電磁波)で言えば、
「慣性」や「重力」の影響を受けます。
つまり、慣性や重力と相互作用を行うという事で、
その力の大きさの事を「質量」と表現すれば、
もはや、質量の有無では「物質」と区別できません。
まぁ、電磁波には「静止質量が無い」という前提に立てば、
物質=静止質量があるモノ・・・という表現もありますけど・・・(^_^;)
それでは、次回はエネルギーについて考えてみます。
【続く】